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茶碗蒸しに銀杏を入れない地域は?北海道・青森の栗入りと各地の違い

食べ物

茶碗蒸しに銀杏を入れるかどうかは、地域や家庭によって異なります。北海道や青森では栗の甘露煮を使った甘い茶碗蒸しが親しまれ、長崎には銀杏や魚介類などが入った具だくさんの茶碗蒸しがあります。

関東や関西でも具材はさまざまで、銀杏が必ず入るという決まりはありません。

では、なぜ茶碗蒸しには銀杏がよく使われるのでしょうか。

この記事では、地域ごとの具材や味付けの違いをはじめ、銀杏を入れる理由、代わりになる食材、家庭で役立つ下ごしらえのコツまで紹介します。

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茶碗蒸しの銀杏は地域によって違う?まずは結論から

茶碗蒸しは、卵とだしを合わせて蒸し上げる日本料理です。

基本的な作り方は共通していますが、中に入れる具材には地域の食文化や家庭ごとの好みが表れます。

特に分かりやすいのが、銀杏を使う茶碗蒸しと、栗の甘露煮を使う甘い茶碗蒸しの違いです。

茶碗蒸しに銀杏を入れない地域や家庭もある?

茶碗蒸しと聞くと、鶏肉やしいたけ、かまぼこ、銀杏などを思い浮かべる人も多いですよね。

けれど、銀杏は茶碗蒸しを作るために欠かせない材料ではありません。

卵とだしを基本に、好みの具材を組み合わせれば、銀杏がなくても茶碗蒸しは作れます。

家庭によっては栗や百合根を入れたり、鶏肉やきのこを中心にしたりと、具材の選び方は実にさまざま。

「銀杏が入っていないと茶碗蒸しではない」というわけではないんですね。

銀杏・栗など地域別の具材と味付けを一覧表で比較

各地で見られる茶碗蒸しの特徴をまとめました。

地域具材の例特徴
北海道栗の甘露煮、鶏肉、しいたけなど栗の甘みを活かした茶碗蒸しが知られる
青森・津軽地方栗の甘露煮、なると、鶏肉、しいたけなど甘露煮の汁を加えた甘い味付けの例がある
関東銀杏、鶏肉、かまぼこ、しいたけなどだしの風味を活かした茶碗蒸しの例
関西銀杏、百合根、鶏肉、しいたけなど百合根などの具材を組み合わせる例
長崎銀杏、穴子、海老、鶏肉など魚介類を使った具だくさんの茶碗蒸しが知られる

この表は各地の料理やレシピに見られる一例で、地域全体に共通する決まりを示したものではありません。

特に関東と関西は、銀杏の有無ではっきり区別できるわけではなく、お店や家庭によって具材が変わります。

それぞれの土地でどんな茶碗蒸しが親しまれているのか、もう少し詳しく見ていきましょう。

北海道・青森では銀杏の代わりに栗を入れることも

銀杏の代わりに栗を使う茶碗蒸しは、北海道や青森で見られる特徴的な食べ方です。

一般的なだしの効いた茶碗蒸しとは違い、甘みを楽しめるところに魅力があります。

北海道では銀杏の代わりに栗の甘露煮を入れるのは本当?

北海道には、栗の甘露煮を使った茶碗蒸しのレシピがあります。

北海道ぎょれんが紹介する「甘エビの茶碗蒸し」もそのひとつ。

甘エビや春雨、干ししいたけと一緒に栗の甘露煮を入れ、だしと卵液を合わせて蒸し上げます。

甘露煮のほっくりした食感と甘みが、海老やだしの風味に加わるのが面白いところです。

また、北海道の家庭で作られる甘い茶碗蒸しには、栗の甘露煮の汁を卵液に加えるレシピも見られます。

同じ栗入りでも、甘さの加え方や具材の組み合わせは家庭によって異なるんですね。

北海道ぎょれんのレシピ:甘エビの茶碗蒸し

青森など東北地方で親しまれる甘い茶碗蒸しとは?

青森県でも、栗の甘露煮を使う茶碗蒸しが郷土料理として紹介されています。

青森県の食文化を紹介する「青森のうまいものたち」に掲載されたレシピでは、栗の甘露煮に加えて、なると、鶏のささ身、糸こんにゃく、甘煮しいたけなどを使用。

特徴的なのは、栗の甘露煮の汁を卵液の調味料として加えることです。

だしのうま味に甘みが重なり、やさしい味わいに仕上がります。

具材の種類も豊富なので、ひと口ごとに異なる食感が楽しめるのも魅力。

茶碗蒸しに甘い栗が入っていると驚く人もいるかもしれませんが、青森では地域の食文化として親しまれてきた味なんです。

参考:青森のうまいものたち「茶碗蒸し」

関東・関西・長崎の茶碗蒸しはどう違う?

関東や関西では、鶏肉やしいたけ、銀杏などを使った茶碗蒸しがよく知られています。

一方、長崎には大きな器で蒸し上げる名物料理もあり、具材の豊富さが印象的です。

関東と関西の茶碗蒸しに使われる具材の違い

関東と関西の茶碗蒸しには、共通する具材が数多くあります。

鶏肉、しいたけ、かまぼこ、銀杏などは、どちらの地域でも見られる組み合わせです。

百合根を加えた茶碗蒸しも和食のレシピとして知られています。

百合根は加熱するとほくほくとした食感になり、卵やだしのやさしい風味によくなじみます。

もっとも、「関東は銀杏、関西は百合根」といった明確な区分があるわけではありません。

だしの取り方や味付け、使う具材には、お店や家庭ごとの工夫が見られます。

地域名だけで決めつけず、それぞれのレシピの特徴を楽しむのがよさそうですね。

長崎の茶碗蒸しにはどんな具材が入っている?

長崎は、茶碗蒸しが名物として知られる地域のひとつです。

なかでも有名なのが、1866年創業の老舗「吉宗(よっそう)」。

吉宗の公式サイトによると、茶碗蒸しには次の9種類の具材が使われています。

  • 穴子
  • 海老
  • 鶏肉
  • しいたけ
  • きくらげ
  • 銀杏
  • たけのこ
  • 蒲鉾
  • 麩

海の幸と山の幸を組み合わせた、彩り豊かな具材が特徴です。

さらに、吉宗では丼ぶりサイズの器で茶碗蒸しを蒸し上げています。

蒸した酢飯を組み合わせた「夫婦蒸し」という名物もあり、一般的な小さな器の茶碗蒸しとは、食べ方にも違いが感じられます。

銀杏は9種類の具材のひとつとして使われ、ほかの食材とともに料理の味や食感を豊かにしているんですね。

参考:吉宗公式サイト「吉宗の茶碗むし」

茶碗蒸しになぜ銀杏を入れるの?味や見た目の役割

茶碗蒸しに銀杏が使われる理由として挙げられるのは、独特の食感や風味、そして彩りのよさです。

小さな具材ですが、なめらかな卵の中でほどよいアクセントになります。

銀杏のもちっとした食感とほろ苦さがアクセントになる

茶碗蒸しといえば、ふんわりとした口当たりと、だしのやさしい味わいが魅力ですよね。

そこに銀杏が加わると、もちっとした歯ごたえと、ほんのりした苦味が楽しめます。

鶏肉のうま味やしいたけの香りとは違う、銀杏ならではの個性です。

なめらかな卵を食べ進める中で、銀杏に当たったときの食感の変化も印象的。

料理全体の味を大きく変えるのではなく、控えめながら存在感を添える名脇役といえるでしょう。

彩りや季節感を添える銀杏の魅力

銀杏は加熱すると、黄色や黄緑色を帯びた色合いになります。

淡い卵色との組み合わせがきれいで、茶碗蒸しの見た目を華やかにしてくれるんです。

また、銀杏は秋に旬を迎える食材としても知られています。

きのこや三つ葉などと組み合わせると、季節の雰囲気が感じられる一品に。

和食では、旬の食材や盛り付けを通じて季節感を表現することも大切にされています。

銀杏は、そんな日本料理の楽しみ方にもよく合う食材なんですね。

なお、銀杏が茶碗蒸しの定番具材になった正確な時期については、明確に特定できる資料が限られています。

そのため、いつから入れるようになったのかを断定するより、現在の料理で果たしている役割に注目すると分かりやすいでしょう。

茶碗蒸しに銀杏がないときは?おすすめの代用具材

銀杏が手元にないときは、ほかの食材を使ったアレンジも楽しめます。

具材によって甘みや歯ごたえが変わるので、仕上がりの好みに合わせて選ぶのがポイントです。

栗・百合根・里芋で食感の違いを楽しむ

銀杏とは違った食感を楽しみたいときに使いやすいのが、栗や百合根、里芋などの食材です。

代用具材味や食感の特徴向いているアレンジ
栗の甘露煮ほっくりした甘み甘さを加えたいとき
百合根やわらかく上品な口当たり和食らしい仕上がりにしたいとき
里芋ねっとりとした食感なめらかさに変化を加えたいとき
じゃがいもほくほくとした素朴な味身近な材料で作りたいとき

里芋やじゃがいもは、あらかじめ火を通してから卵液と合わせると、仕上がりを整えやすくなります。

栗の甘露煮はそのまま使える商品が多く、手軽に甘いアクセントを加えられるのも便利なところ。

食感や味の違いを楽しめるのが、具材を変えるアレンジの魅力です。

コーン・枝豆・きのこなど身近な具材でアレンジ

普段の食卓なら、冷蔵庫にある食材を活用するのもいいですね。

コーンは甘みがあり、黄色い色合いが卵液によく映えます。

枝豆は緑色がアクセントになり、彩りを加えたいときに便利な具材です。

一方、しいたけやしめじなどのきのこ類は、だしとの相性がよく、香りやうま味を楽しめます。

さつまいもを小さく切って加えれば、ほっくりした甘みが広がる茶碗蒸しに。

具材を変えると、いつもの茶碗蒸しにも新鮮な印象が生まれますよ。

銀杏入り茶碗蒸しをおいしく作る下ごしらえのコツ

銀杏入り茶碗蒸しを作るときは、使う銀杏の種類に合わせた下ごしらえが大切です。

生の銀杏だけでなく、加工済みの商品も利用できるため、調理の手間に合わせて選べます。

水煮・缶詰・冷凍の銀杏でも茶碗蒸しを作れる?

茶碗蒸しには、水煮や缶詰、冷凍の銀杏も使えます。

水煮や水煮缶は、殻と薄皮が取り除かれた状態で販売されているものが多く、下準備の手間が少ないのが特徴。

水気を切ってから器へ入れると、ほかの具材と合わせやすくなります。

冷凍品は、商品によって加熱済みかどうかや解凍方法が異なります。

パッケージの調理表示に合わせて扱うのが基本です。

生の銀杏は下ごしらえに少し手間がかかるものの、旬の風味を楽しみたいときに向いています。

手軽さを重視するなら水煮、季節の食材を使った料理を楽しみたいなら生の銀杏という選び方もできますね。

生の銀杏の殻と薄皮を取り除く下ごしらえ

生の銀杏は、硬い殻と内側の薄皮を取り除いてから料理に使います。

一般的な下ごしらえの流れは次のとおりです。

  1. 銀杏割り器などで殻の合わせ目にひびを入れる
  2. 中の実を傷つけないように殻を外す
  3. 少量の塩を加えた熱湯でゆでる
  4. 穴あきお玉の背などでやさしく転がしながら薄皮を取り除く

NHK「みんなのきょうの料理」のレシピでは、殻を外した銀杏を2〜3分ほどゆで、薄皮を取り除く方法が紹介されています。

薄皮がきれいに取れると、銀杏のつややかな色合いが引き立ちます。

殻を割るときや熱湯から取り出すときは、手元の扱いにも気を配りたいところですね。

参考:みんなのきょうの料理「茶碗蒸し」

銀杏を入れるタイミングと具材の並べ方

銀杏を入れるタイミングは、茶碗蒸しをどんな見た目に仕上げたいかによって変えられます。

一般的なのは、下ごしらえした銀杏と鶏肉、しいたけなどを先に器へ入れ、卵液を注いで蒸す方法です。

この作り方では、銀杏が器の底のほうに位置するため、食べ進める中で具材が現れる楽しさがあります。

表面に銀杏を見せたい場合は、ある程度蒸し上がってから加える方法もあります。

NHK「みんなのきょうの料理」の「大茶碗蒸し」では、仕上げの段階で銀杏を表面に散らし、取り分ける前から具材が見えるようにしています。

また、なめらかな口当たりを目指すなら、卵液をこしてから蒸すひと手間も役立ちます。

表面の泡を取り除き、強すぎない火加減で蒸すと、「す」と呼ばれる穴ができにくくなります。

銀杏の置き方や卵液の扱い方を工夫するだけで、見た目も口当たりも変わってくるんですね。

参考:みんなのきょうの料理「大茶碗蒸し」

まとめ|茶碗蒸しの銀杏は地域や家庭によって楽しみ方が違う

茶碗蒸しの具材には、地域や家庭ごとの食文化が表れています。

北海道や青森の栗入り茶碗蒸し、長崎の具だくさんの茶碗蒸しなど、土地によって親しまれている味はさまざまです。

銀杏は独特の食感や彩りを添える具材ですが、必ず入れなければならないものではありません。

好みに合わせて別の食材を使うのも、家庭料理ならではの楽しみ方です。

次に茶碗蒸しを食べるときは、中にどんな具材が入っているのかを見てみると、その土地や家庭ならではの味に気づくかもしれませんね。